ヨルダン生活まめ情報

ヨルダンの首都アンマンでの子連れ生活雑記

ヨルダン滞在査証延長手続き

※滞在手続きについては、ご自身の責任で最新の情報をご確認ください。本記事は、2019/02/24時点での個人的な経験に基づく内容を記載しています。

 

日本人であれば、パスポートの種類(公用、一般など)を問わず、入国時にオンアライバルで1ヶ月(30日)間の観光ビザが取得できるヨルダン。公務や会社の駐在で滞在する場合は、所属先が以降の査証延長手続きをしてくれるかと思いますが、自分で手続きが必要な場合の対応を簡単にまとめました。

 

1. 査証延長、滞在資格の種類と罰金

●1ヶ月以内の滞在

入国から30日以内にまた出国する場合は、何も手続きを行う必要はありません。空港や陸路国境のイミグレーションで押されたスタンプにより、ヨルダンに滞在することができます。

(キングフセインブリッジ(イスラエル側名称はアレンビー橋)を経由したイスラエルからの陸路国境越えを除く。この場合、正式な国境でないことから入国スタンプが押されないため、事前にヨルダンの有効な査証を取得していないとヨルダン入国を認められません。)

 

●3ヶ月(90日間)以内の滞在

30日間の査証から90日間の滞在へ査証延長するのは比較的簡単です。滞在先地区を管轄する警察署で簡易な手続きを経ることで、無料で滞在延長が可能です。

(詳細は2.を参照)

 

●6ヶ月(180日間)以内の滞在

2回目の更新も、筆者自身は行ったことがなかったのですが(3ヶ月毎に国外へ出ていたため)、実は比較的簡単なようです。

居住地に変更がなければ、パスポートを持ってManagement of Residence and Bordersの事務所へ。必要書類に記入して申請し、手数料1JDを支払います。新規に90日間、入国日から起算して最大180日間までの滞在ができるようになります。

★Management of residence and borders
https://goo.gl/maps/rQaGbhJP1xt

(入口でセキュリティチェックがあります)

 

●1年以上の滞在

公務滞在者や長期在住者がこちらに該当しますが、1年以上滞在する場合は、1年間有効な滞在資格(通称、イカーマと呼ばれます)を申請し、毎年更新する必要があります。

しかし、自分でイカーマを申請するには血液検査(HIV/AIDS、B型肝炎、結核に感染していないことを証明。所要30JD。)を受けた上で、内務省や上記Management of Residence and Borders、就労する場合は加えて労働省での手続きを行う必要があり、アラビア語と手続きに精通していないと、かなり煩雑です。

(※日本の外交、公用旅券での駐在者は、日本で派遣前の健康診断を受けていることから、イカーマ申請時の血液検査免除となっています。)

 

この手続きを避けるためには、更新した査証の期限前にヨルダン国外に72時間以上滞在することで、リセットされます。そのため、数ヶ月おきに出国される方もいます。筆者もその1人です。

一方、イカーマを取得すると、観光地がヨルダン人料金になる(ペトラはたったの1JD)、ヨルダンでの自動車免許が取得できる、など居住者としての扱いが得られるメリットもあります。

 

なお、こうした手続きについて在ヨルダン日本大使館のホームページにも掲載されています。

ヨルダン滞在手続 : 在ヨルダン日本大使館

 

そして、ヨルダン政府の英語ウェブサイトも。説明、シンプル過ぎませんか?

(2回目の更新やイカーマ申請の説明ページもあります。)

https://www.psd.gov.jo/index.php/en/2016-08-28-11-48-13/the-issuance-of-a-temporary-residence-for-the-first-time-non-restricted-nationalities

 

また、My Amman Lifeというブログでも一年未満の更新について紹介されています(英文)。この記事と少し違うのは、今は指紋を取るのが機械読み取りなので、手がインクで汚れないことでしょうか…。ここに書かれている通り、警察は英語が通じる人が(実際に手続きしてくれるカウンターの人以外)殆どいないので、アラビア語のできる人に同行してもらえると心強いです。とはいえ、署内で迷子になって悲しい顔でウロウロしてると、高い確率で、どこ行きたいの?と声かけてくれますが…(アラビア語で)。

How to Extend a Tourist Visa in Jordan – My Amman Life

 

●滞在期間を超過した場合

1日超過につき、1.5JDの超過料金を出国時に支払います。30日で45JD…。

例えばヨルダンに35日だけ滞在する場合など、手続きにかける手間暇を考えると、警察署に行く余裕が無ければ超過料金を払った方が楽だという考え方もありますね。

 

2. 入国後3ヶ月(90日間)有効の査証更新の仕方

 

かなり自己流ですが、過去4回ほど自分で更新手続きを行った経験を記します。

 

①まずは居住地区を管轄する警察署を探す。

実はこれが、最初は一番のハードルでした。googleマップで直線距離が近く、道がわかりやすい警察署に行ったところ(ちなみに3サークル付近のZahran Police Station)、筆者の住んでいる地区は管轄外と言われました。しかし、赤子連れのアジア人を不憫に思ったのか、初めてで書類等も不備があるにも関わらず、二つ返事で更新手続きをしてくれました(感謝)。

2回目の手続き時は、隣の地区にある警察署(Shimeisani)を訪問。しかし、また外れ…。住んでいる地区を言っても、此処じゃないと言うだけで、どこが正解かは教えてくれません(知らないのかも)。そしてここは断固として手続き拒否。後述しますが、外の本屋でパスポートコピーまで取らされたのに…最後の最後で拒否され、あえなく帰宅。

最終的に、8サークルのBayader Police Stationへ行くことになります。管轄の警察署が分からない時は、住んでいるアパートの大家さんや、滞在しているホテルのスタッフに尋ねるのが確実かと思います。(手続き上、Ownerとして保証してもらう必要もありますので。)

 

②必要書類の入手、記入、添付書類の準備。

申請書類は警察署の手続きカウンターに置かれています。

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初回は手続きカウンターに出向いてそこで書きましたが、可能であれば事前に入手して書いてから持参することをお勧めします。様式は無造作に置かれており、何枚持ち帰っても大丈夫です。

理由は、カウンターにペンなど無い場合が多いこと、手続き時間の短縮、そしてOwnerの署名を事前に用意できること、などからです。

 

写真の通り、様式は英語併記で、申請者のパスポート情報や住所、母親の名前、署名など書く程度で難しくありません。但し、ここでOwnerとして申請者の居住を保証する人が必要になります。初回は住んでいたアパートの大家さんの情報にしましたが、事前に様式を入手できなかったため、署名やID情報が分からず、大家さんに電話をかけて警察の人と話してもらわなければならなくなりました。そして、どの警察署も入場時に入口で携帯を預けなければならないため、色々と煩雑になりました。

2回目以降は、イカーマを所持する家族(夫)の情報と署名を記載して申請しましたが、特に問題なくパスしました。大使館のウェブサイトによれば、アパートの大家さんや、滞在しているホテルのオーナーでも良いそうです。語学学校等からの受入確認レターでもよいのではないかと思います(未確認ですが)。 

 

添付書類は、大使館ホームページではパスポートのコピー(写真ページ、最新のヨルダン入国スタンプページ)、Ownerとして保証する人のIDコピー(イカーマ所持者の場合はパスポートの写真とイカーマページ)、居住地を証明する賃貸契約書やホテルの滞在証明レターなどが必要、とされており、Shimeisaniの警察署では確かにそれらのコピーを警察署の外の本屋で取らされました(有料)。しかし、Zahran警察署では、警察署のコピー機で無料で取ってくれ(自分で取りに行く必要あり)、Bayaderではコピーを持参したが毎回不要と返却されています。ということで、念のため持参する方が良いですが、不要なことも多いようです。特に、同じ警察署で2回目以降の手続きでは恐らく要りません。

 

③指紋を取られる&写真を撮られる。

さて、警察署に行ったら、様式が既に記入済みであれば後は指紋と写真をとるのみです。

以前は手を真っ黒にして両手全指の指紋を取りましたが、今は機械の指紋読み取りガラスに押し付けてぐりぐりされるのみです。しかし、読み取りがエラーだらけ(筆者の手が乾燥しているか、ガラスが手脂で汚れているか)で、インクの方が良かったのかも知れません。とにかく時間がかかります。順番待ちで並んでいることも多々あります。少しでも読み取りやすくしようと、ハンドクリームで手を潤わせて行きましたが、あまり効果はありませんでした…。写真は同じ機械でさっと撮影され、終わると申請様式にスタンプを押してくれます。

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④申請窓口へ提出。

様式が置かれていた窓口へ、パスポートと必要書類を提出します。後は待つのみです。初回は住所の確定に時間を要する場合があります。可能であれば、住所のアラビア語表記したものを持参すると話が早いかと思います。(携帯は入口で預ける場合が多いので、紙媒体がおすすめです。)

なお、手続きが完了すると、名前ではなく「日本人!(ヤーバーン!)」と呼ばれます。これはどこの警察署でもそうでした…。

もうひとつちなみに、Bayader警察署は申請窓口のある建物(Zahranに面している)と指紋を取る建物(徒歩の場合は空き地を通り抜けた裏通りにある)が異なり、後者のみ携帯を入口で預けることになります。

 

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更新完了。このようなスタンプが押され、入国から90日間の滞在が可能となりました。

 

ちなみに、イカーマの初回申請様式、更新申請様式も同じ窓口に置かれていました。英語併記などなく、、ハードルの高さが違いました…

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※追記

色々調べていたら、内務省が昨年から査証手続きのeサービスのサイトを立ち上げたようです!

Visa and residency services now available online | Jordan Times

ユーザー登録が必要など、やや複雑な設計でもあり、怪し過ぎてまだ使っていませんが、オンラインでできたら便利ですね!英語のユーザーマニュアルも掲載されていました。

Visas and Residency E-Applications - Ministry of Interior