ヨルダン生活まめ情報

ヨルダンの首都アンマンでの子連れ生活雑記

ヨルダンの幼児教育

日本のように児童館的な無料の遊び場が殆ど無く(有料は色々とあります。詳しくは別ポスト参照)、公園があっても寒過ぎる冬と暑過ぎる夏は外遊びに適さないヨルダン…。子どもが大きくなりエネルギーを持て余すに連れ、日々の過ごし方に困ってしまいます。

ヨルダンの子どもたちはと言えば、周りから聞く限りでは、未就学児は幼稚園、家庭の他には祖父母の家で過ごしたり、富裕層はベビーシッターが世話をすることが多いようです。

子どもの数が多いだけあって、子どもたちを預かる幼児教育施設(保育園、幼稚園)は数多あり、よほど人気の園でなければすぐに入ることができるのは、日本より助かるところかも知れません。

 

ヨルダンの保育園、幼稚園について少し調べたことをまとめました。

(※長くなったため、口コミ人気の高い園については別ポストにまとめます。)

 

KG :Kindergarden روضة ラウダ

●ヨルダンでは、義務教育は6-15歳(前期中等教育まで)の10年間とされており、就学前教育はその前の2年間、任意でいわゆる日本の幼稚園にあたるKindergarten(以下、KG)に通います。

●KGも教育省の管轄で、KG2(5歳)の就学率は59%程のようです(Jordan Times記事、2017)。

●学年の始まりは学校同様で9月から翌年の6月まで。学年は生まれた西暦で区切られています(ACS -American Community SchoolやICS -International Community Schoolなどのインターナショナルスクール付属園は、cut off dateを8月末としているそうです)。

つまり、2018-19年のアカデミックイヤーは2018年9月に始まり2019年6月に終わり、この年度のKG対象者は2013年1月から2014年12月生まれの子どもたちとなります。(園によって、多少の融通は利くようです。)

●KG1と2の2学年あり、1の方が下の学年かと思いますが、、園により説明が逆だったり、、園によっても異なるのかも知れません。。(基本は1→2かと。)

●KGは公立、私立、NGO設置によるものなど様々で、公立は主に公立小学校に併設されているようです。公立約1100園、私立1450園ほどあるとのこと(小山 2013)。

 

Pre-K :Preschool روضة ラウダ (を使っている模様)

●KGに先立って早期幼児教育を始めたい場合、入園させることができるのがPre-Kと言われるPreschoolです。

●対象年齢は生後18ヶ月から4歳までと説明されることが多いですが、上記と同じ今年度では2015年1月から2016年12月生まれの子どもたちがPre 1、Pre 2に所属しており、更に小さい子どもたちを受け入れるtoddlerクラスが設置されている場合もあります。

●トイレトレーニングが終わっていない場合、ちゃんと進めてくれます。おむつの場合は、ワイプと共にカバンに入れて持たせていました。

 

KG&Pre-K 共通事項

●園による違いはありますが、時間は朝8時-8時半くらいから13-14時までが通常で、追加料金で2時間程度の延長が可能な園もあります。

●Preschoolレベルはお昼寝タイムの有無も園によって異なります(KGは恐らく無い)。お昼寝部屋がある園もあれば、短時間の預かりなのでなるべく寝かせない方針の園もあるようです。

●いくつかの園を除き、通常はランチボックスやスナックを持参します。サンドイッチ、フルーツやスティック野菜、シリアルなどと、120-200mlくらいの小さいパック牛乳やジュースを持っていく子が多いようです。なお、この軽食は10:30-11:30くらいのスナックタイムに食べますが、ヨルダンの食習慣的には朝食に当たります。(帰宅して14-15時くらいに昼食を取る想定。)

●スクールバスを運行している場合も多く、月額料金(園と居住地区の距離によって異なる)を払うと毎日家の前からピックアップ&ドロップオフしてもらえます。

●筆者の子どもが通った幼稚園のクラスでは、アルファベットや色、形などを英語アラビア語で習う他、歌やダンスもしていました(Pre-Kレベル)。毎週テーマがあり、サファリ、飛行機、宇宙、アートなどのテーマに沿って工作などにも取り組んでいました。園によっては課外授業でプレイジムや子ども博物館などへ行くこともあります。この辺に園の個性やクオリティの差が見られます。

●通常、英語とアラビア語のバイリンガル教育をしていることになっていますが、スタイルは園によって異なり、ひとクラスに英語の先生(ネイティブの場合と、英語のうまい非ネイティブの場合がある)とアラビア語の先生2人配置の場合、週に何日かネイティブ先生のクラスがある(あとは基本ミックス)の場合、サークルタイムが英語とアラビア語を一日交替の場合、などなどあるようです。

●費用は、私立に限っての話となりますが、年1000-3500JD辺りと広く、園によって大きく異なります。月額単位で支払える園、年間一括または半期一括支払いのみの園(前払いの場合、途中で退園しても払い戻し不可となりますのでご注意ください)、毎月またはtrimester毎に支払いできまとめて払うと割引になる園…等があります。学費の他に、初回のみの学用品費用で200-1000JD追加徴収する園もあります。まさにピンキリです。なお、公立幼稚園だと月100JDもしないようですが、、恐らくこれを読んでいる方は入られないと思いますので詳細割愛します。また、いずれの場合も夏季休暇は含まれていません。

●7月から8月は夏休みとなり、8月前半まではsummer campが開催されることが多いです(別料金)。しかし、イースター休暇やクリスマス&年始休暇、8月の後半などはキャンプが無いことが多く、自宅で過ごす時間が多くなります。

(インターナショナル度合いが高いほど、休みが長い傾向に思われます。)

 

気になる点は、見学に行った際に質問してみると良いかもしれません。

 

Nursery حضانة ハダーネ

●恐らく日本の保育園と言って語弊が無いかと思われるNurseryですが、厳密な区別なくKGやPre-Kと名称が混同されている場合もあります。

●一般的なNurseryは、主に働いている母親が乳幼児を預けることができ、生後8週目くらいから受け入れてくれるところもあります。日本のように、預ける要件や審査は無く、空きがあってお金を払えば預けることができます。

●だいたい朝8時から14時くらいまでのところが多いですが、延長すれば16〜17時まで預かってくれるところもあるようです。

●NurseryとKGが併設されている園では、Baby class (0歳〜歩き出すまで)、toddler class(歩き始め〜Pre 1まで)、Pre1-2、KG1-2と分かれているようです。(クラス分けは園によります。)

●私立の一般的な料金は、ごくごくローカル(月150JDほど)のものから、富裕層やExpats向けなところまで様々です。

●保育園であっても通常はランチボックスやスナックなどの軽食を家から持参しています(ファストフードなどを持ってくる子もいるようですが…)。持参した離乳食やミルクも与えてくれます。

●スクールバスも園によってはあります。

●基本、金土とヨルダン政府の休日以外は休みません(雪で政府休日となると休みですが)。

●Nurseryは社会開発省の管轄で、同様に公立、私立、NGO設置のものがあります。

 

◉これらがベースで、運営形態はKG単独、Pre-K単独、Nursery & KG、KG & Preschool、学校に併設したKG…などなど様々です。

 

余談ですが、、

筆者の息子が最初に通ったNurseryはとてもローカルな私立でしたが、Native(恐らく英語圏アフリカ)の英語の先生がいて、先生たちはあまり英語が通じませんでしたが1-2歳の子どもたちは少し英語を話していました。月180JDほどの園でしたが、babyクラスとtoddlerクラスはそれぞれ2-5人くらいしか子どもがおらず、少人数でアットホームな感じはよかったかと思います。

 

【参考文献】(順不同)

UNESCO Institute for Statistics

Jordan | UNESCO UIS

 

The Jordan Times (2019/3/1アクセス)

Education Ministry, UNICEF launch plan to ‘universalise access’ to kindergarten | Jordan Times

 

小山 祥子「ヨルダン・ハシェミット王国の幼児教育に関する研究II」

http://www.cf.ocha.ac.jp/archive/cwed/wp-content/uploads/2014/03/report2013_4.pdf

 

UNICEF "Jordan's Early Childhood Developmet lnitiatlve."

https://www.unicef.org/jordan/jo_children_ecddocumentation2009en.pdf

 

幼児教育を巡る問題

数年前、アンマンの保育園で園児が虐待された事件(17ヶ月の子どもが3日間、一日中屋外に閉め出されて泣いていたのを、隣家の住人が動画撮影し告発)がソーシャルメディアで注目を集め、多くの園で監査が入った結果、改善指導されたり営業停止になった保育園もあったそうです。

 

★参考・事件の概要

Jordan nursery director jailed after shocking child abuse video

 

人気の園はやはりそれなりのクオリティが望めますが、数多の幼稚園、保育園が乱立する中では、問題のある園も無いとは言えません。お子さんの性格、生活スタイル、お家の教育方針にあった環境が見つかるよう、是非事前の見学や、実際に通われた方からの評判の聞き取りをお勧めしたいです。